宮崎の手しごと展のお知らせ その3

いよいよ明日から宮崎の手しごと展が始まります。

今日は展示替えのため16時で閉店いたします。
ご迷惑をお掛けいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。


さて、今日は日之影町のこる竹細工について紹介いたします。



高千穂周辺の地域は農地さえ斜面に耕作されています。
そういう土地に求められて、生まれたここにしかない道具があります。背負いカゴ「かるい」です。カウベルを逆さにしたような形は平地では立ちませんが、斜面で使う場合には転がってゆかなくて勝手が良いのです。

このかごが独特なのは他のカゴとは編み方が随分異なっていて、他の地域の竹の巧でも一旦ばらしてみたら最後、元にはもどせないのだそうです。

写真は藤原さんがプレゼントしてくださったミニチュアの「かるい」です。






ここ日之影には、全国にファンと、慕う職人とが居る竹細工の名工がいました。廣島一夫さんと言う方です。自分を前に出すのではなく、使う人と使い道のことを考えて、丈夫に勝手良く使えるように、竹の声を聞きながらこしらえるその道具は、まさに「用の美」。とても美しいものだったそうです。

小川さんは日之影で廣島さんの技と姿勢を継承する若き職人さんで、地域の方の暮らしの道具を最優先に、制作しておられます。「いただいたご注文を永くお待たせしているので、お話だけなら」と取材にご協力くださいました。

本来はお話だけの紹介のはずだったのですが、小川さんのご好意でカゴを2点だけ展示販売させていただけることになりました。



美しい仕事は「丈夫さの証」。
見ほれるほどの茶碗かごです。


この良い仕事を沢山の方に見ていただきたいと思います。


よろしくどうぞ。