宮崎の手しごと展のお知らせ その1

二月に旅して来た宮崎。
そこで出逢った仕事や文化を、今回も「手しごと展」として紹介させていただきます。

会期は4月19日から30日。

今日から少しずつ内容を紹介させていただきますね。




『のぼり猿』

延岡に伝わる郷土玩具で、もとは武士の奥方の内職だったそうです。



烏帽子に赤いふんどし、小鼓を背負って幣を挿した姿のお猿さん。
ショウブの花が描かれた幟(のぼり)が船の帆のように風を受けると幟の裾がつり上がるのに引かれて猿が竿を昇るというもの。

なんとも武家のものらしいですね。



ショウブが描かれている通り、五月五日の端午の節句に合わせて屋外に竹竿を立てて飾られ、風のある日は猿が昇っていくのが見られたようです。

もちろん、それはもっと大きなものだったようですが。



今は延岡でも「のぼり猿」という言葉やイラストは見たことがあっても、実物を知っている若い人はほとんど居ないそうです。


美術の教師をされていた、現在の作り手/由美さんのお父様は、かわいがってくれていたのぼり猿の作り手からその作り方を譲り受けられました。そんなきっかけからのぼり猿を作り始めたお父様は、亡くなられる最後の最後まで「この猿は絶対に残していかなくてはならない」とその行く末を気にし、存続を由美さんに託されました。


代々受け継いで来た老舗家業ではありませんが、不思議なご縁と親子の約束が「のぼり猿」を繋いだんですね。


「伝統を受け継いでる・・・なんて気持ちは私には無くて、ただ父との約束を守るために・・・そういう想いなんです。」

のぼり猿のことを「おさるさん」と呼ぶ由美さんは「もう、きっと家族のような存在なんでしょうね。」と笑っていらっしゃいました。

※写真は大サイズ/竿の上から大の下まで約55cm

「延岡じゅうの男の子のいらっしゃるお家で、鯉のぼりと並んで昇りざるが見られるようになったらいいなって思うんですよ。」

本当にそうなったら素敵なことですね。



今年は申年。お節句のお祝いになさってはいかがでしょうか。
4月19日から「のぼり猿」、限定で大/3240円、中/2268円、小/1944円を販売いたします。
お楽しみに。